金欠時の最終手段である、クレジットカードのショッピング枠現金化って違法なの?
徐々に暑さもやわらいで、秋も近づいてきたかなと思っていましたが、今日はめちゃくちゃ暑かったですね。外回りの営業は骨が折れます。
ところで、借金地獄に陥った人なら、誰しもが考えたことがあるであろう、クレジットカードのショッピング枠の現金化。
*キャッシングはもう枠パンパンで借りられない
*枠いっぱいだけど、冠婚葬祭で急な出費が
*今月は給料が少なくて、返済が滞りそうだ
そんなときに、現金化のサイトや看板を目にしたことでしょう。
しかし、巷にはいろいろな情報が出回っています。
*ショッピング枠の現金化は違法である
*悪徳業者にカード情報を盗まれる
*そもそも怪しすぎて手を出せない
そう感じる方も多いでしょう。僕自身も借金真っ最中に、何度も現金化を考えたことがありますが、このような情報が多く、かなり戸惑ったことを覚えています。
今回はその「クレジットカードの現金化」について書いていきますね。
そもそもクレジットカードの現金化とは?
その名の通り、クレジットカードの余った枠を、現金に換えることです。
クレジットカードには二つの「枠」があります。一つ目は、カードを利用して現金を借りることのできる、キャッシング枠。二つ目が買い物や契約をするときに、現金がなくても購入ができる、ショッピング枠です。
このショッピング枠というものは、あくまでも商品の購入など買い物をするために設けられています。このショッピング枠を使って、現金を入手することを巷では、クレジットカードの現金化、と呼んでいます。
借金をしていなくても、ショッピング枠を使って買い物をする人は、かなり多いとおもいますが、キャッシング枠を限度額いっぱいパンパンに使い切った人にとっては、この手段をとれると、ものすごく助かるものなのです。
結論、クレジットカードの現金化は違法なの?
起承転結むちゃくちゃですが、大前提として、クレジットカードの現金化は、非常にグレーです。
クレジットカードのショッピング枠を現金化すること自体を取り締まる法律は、現在はありません。よって、その行為自体は違法とはなりませんが、実質的には、貸金業のようなものなので、違法とされるケースもあるようです。また、日本クレジット協会では、全面的に禁止されています。
なので、完全に違法とは断言できないが、やってもいいよと安易に容認できるような内容でもない、という、グレーな表現になってしまうのです。現金化を考えるのなら、あくまでも自己責任でお願いしますね。
クレジットカード会社的には規約違反
そもそもクレジットカードのショッピング枠の現金化が、なぜグレーだといわれるか。先に述べたようにクレジットカードには、二つの枠が設けられており、通常、お金を借りたいと思ったときには、キャッシング枠を使います。
また、キャッシング枠というのは、無限に借りられるわけではなく、「この人は、ここまでの借り入れなら、返してくれるだろう。」という限界値が定められています。
この枠を超えて、ショッピング枠を利用してお金を借りる、ということは、返してくれるであろうキャッシング枠を超えて、限界値を突破した借り入れとなります。これでは、お金を貸しても返ってくる見込みがなくなってしまいますよね。なので、カード会社的には、完全に規約違反となってしまうのです。
なぜショッピング枠を使ってまで現金がほしいのか
正直、普通に生活をしている人からすれば、こんなにグレーだの、ブラックだの言われているような行為に手を出すこと自体、考えられないと思います。
僕自身、恥ずかしながら借金まみれで任意整理をした身なので、クレジットカードの現金化に手を出す気持ちは、すごくわかります。
理由としては、手元にお金がなくて、今すぐにお金が欲しいからです。
*今日友達と飲みに行きたいけどお金がない。
*彼女とデートだから羽振りよくふるまいたい。
*親戚の結婚式があって金欠でも断れない。
*競馬の最終レースで一発逆転狙いたい。
上記はすべて僕が経験してきたことです。はたからみればただのクズ人間ですが、その立場の人間にとっては、クズと思われるより、その状況を何事もなかったかのようにこなしたいのです。
また、もう一つの理由としては、キャッシング枠が限界に達してしまったこと。実際にこのパターンで、クレジットカードの現金化を考える人が、かなり多いようです。
キャッシング枠が限界を迎えると、いままでお金を借り続けていたひとは、どうすることもできなくなります。次の月からは、お金を借りることができず、ひたすら返していく生活が待っています。こうなってしまうと、本当に生活がくるしいので、どうにかして現金を作り出す方法を考えるようになるのです。
クレジットカード現金化の2つのリスク
1:クレジットカードが強制解約になる可能性がある
先ほどお伝えした通り、カード会社からすれば、クレジットカードのショッピング枠を現金化することは、完全に規約違反となります。それに伴い、現金化したことがカード会社にばれれば、その時点で強制解約となります。
「1回現金化をしたくらいでは、簡単にばれないでしょ?」
という考えは非常に危険。カード会社は途上与信なるものを調べています。まして、キャッシング枠がいっぱいな人は、その時点で黄色信号なので、目をつけられていると思ったほうがいいでしょう。
お金がなくてキャッシング枠もパンパンになってしまった人が、現金化するために、高級ブランド品なんかを大量買いすれば、その時点でめちゃくちゃ怪しいですよね。そういったことから、簡単にばれてしまうのです。
また、強制解約されるということは、今まで利用してきた借金を、一括請求されることになります。つもりにつもったキャッシング枠もろとも、一括で支払うことになります。
2:債務整理を検討する際に不利になる
借金に借金を重ね、ついにどうすることもできなくなった時の最終手段、債務整理。その債務整理をすることに関して、とても不利になってしまうことを、頭にいれておいてください。
完全にできなくなる、というわけではないですが、現金化した行為が悪質である、とされてしまった場合に、自己破産をすることができなくなってしまうようです。自己破産を望んでする人はいませんが、お金を失ったうえに、最終手段さえも奪われてしまえば、本当にどうすることもできなくなります。
クレジットカードの現金化を考えている時点で、もう債務整理を行うべきタイミングはきているのかもしれません。任意整理であれば、デメリットも比較的少なく、完済への目途も立てやすいので、一度相談してみるべきかもしれませんね。
本当にクレジットカードの現金化しか手段がないのか
クレジットカードの現金化は、本当に、完全に、最終手段だと思っておきましょう。まだ、お金を調達する方法は残っているかもしれません。
多重債務であっても、他のクレジットカード会社で借入れすることができることもあります。たとえ10万円でも5万円でも、利用できる枠がもらえるのであれば、現金化するよりは、まだ緊急の手段としては、いいのかもしれません。
かといって、安易にヤミ金に手をだすようなことはしないでください。大手の消費者金融ではダメでも、地方の消費者金融なら、柔軟に対応してくれる場合もあるようです。
まとめ
クレジットカードのショッピング枠を使った現金化は、法律で規制されているわけではないので、完全に違法、というわけではありません。しかし、日本クレジット協会というところで、現金化は全面的に禁止とされています。
現金化をすることで、大きなリスクを背負うことになります。クレジットカードを強制解約されたり、債務整理に不利になったり。そこまでして現金化をするくらいなら、他の消費者金融からお金を借りたほうが、まだ何倍も安全で、いい方法ともいえるでしょう。
ただし、現金化を考えなければいけないほど、借金が膨らんでいるのなら、それはもう首が回らない状態になっているサインかもしれません。どうすることもできなくなる前に、弁護士や司法書士に相談して、債務整理を検討するのも一つの手だと思います。
以上です!